ロイヤルカジュアルVS イタリアンダンディ D&Gのタータンチェックの影響力は絶大だ。コレクションでは、D&Gしか提案してないにもかかわらず、この秋の店頭やアパレルではタータンチェックは欠かせないある企画になっているし、表参道ヒルズでは、スコティッシュタータンの展覧会まで開催予定だ。
今シーズンは映画「ザ・クィーン」からアイディアを採ったロイヤルカジュアルがテーマ。主人公である現在のエリザベス2世が、狩りの時、来ていたツィードのジャケットやキルトスカート、プリントのスカーフなどからのインスピレーション。
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.久しぶりに見た膝丈のタータンチェックは、70年代から80年代を知っている人にはたまらない懐かしさ!キルトスカートやピーコートなどの定番をはじめ、ブラウスからロングドレスまで登場。ペーズリーのイブニングにはタータンのタイツが合わされ、デビークロケット帽というD&Gならではのワイルドさ。景気が冷え込み、日本以上に服が売れないミラノで、7月のセールで行列ができた3ブランドのうち、男の子まで並んだのはD&Gだけらしい。
ドルチエ&ガバナはイタリア伝統のサルトリア(メンズ仕立て)からのインスピレーション。
とは言え、登場した素材はヘリンボーンやグレンチェックなど英国伝統のメンズ素材が中心。こちらも膝を隠す丈のスカートやドレスが新鮮だ。毛皮をプリントしたモチーフは今シーズンの流行なのか、パリのジャンバティスタ・バリも羽毛プリントを提案していた。こちらもプリントスカーフがコーディネートされたが、D&Gとは異なり、首元やハンドバッグに巻く使い方。
プリントスカーフは何と50種以上の版を使ったという凝ったプリントが施されている
.小物バッグ、シューズ
ドルチエ&ガバナの定番レオパードはバレーシューズ、ポーチなどで継続
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今シーズンはバッグにスカーフ結びがお約束。60年代のベイブ・ペイリーのようなリッチカジュアルもロイヤル感覚に集約される。
バッグはエディターズ全盛の頃から見ると、大中小のサイズ展開などバラエティが出て、丸みを帯びたころんとした形状が多くなってきた。
ファープリントのレザーや中綿入りのレザーなどユニークなものも。
ラミネート加工のゴールドの金具やバックルなど、大きいメタルグッズがデザインポイントになっている